MBTI。ストレングスファインダー。エニアグラム。
どれか一つは、受けたことがあると思う。
結果を見て、思う。
「当たってる」
スクショを撮る。
解説の本を買う。
上位の資質を手帳に書き写す。
で、次の月曜日。
仕事は昨日と同じように始まって、同じように終わる。
数ヶ月して、また別の診断を受ける。
また「当たってる」と思う。
また、何も変わらない。
このループの中で、こう考え始める。
「診断って、結局意味ないのかな」
「それとも、活かせない自分に問題があるのか」
どちらでもない、が私の答えです。
800人以上のキャリアの話を聴いてきて、診断結果を持ってくる人にたくさん会ってきた。
共通していたのは、結果が外れていることではなく、結果が「使われていない」こと。
診断結果は、答えじゃない。
素材です。
「内向型」という結果は、明日の行動を何も指示してくれない。
「共感性が高い」という資質名だけでは、働き方は1ミリも変わらない。
素材が料理になるには、間に工程がいる。
私はそれを「翻訳」と呼んでいる。
翻訳とは、資質名を自分の場面に引き当てること。
たとえば「内向型」なら。
「私は会議で即興で話すより、事前に資料を読み込んだときに力が出る」
ここまで具体にして、初めて使える。
「共感性が高い」なら。
「相手の温度が下がった瞬間に気づける。だから初回の商談より、2回目のフォローで信頼をつくれる」
ここまで来れば、動き方を変えられる。
タイプは名詞。
翻訳すると、動詞になる。
動詞になったものだけが、月曜日を変える。
じゃあ、どう翻訳するか。
手がかりは診断の中ではなく、自分の過去にある。
やることは3つ。
ひとつ。結果の中から、一番「当たってる」と感じた1行を選ぶ。
全部を扱おうとしない。1行でいい。
ふたつ。その1行が実際に顔を出していた場面を、3つ思い出す。
うまくいった場面でも、消耗した場面でもいい。
資質は、場面の中でしか姿を見せない。
みっつ。3つの場面に共通する条件を、一文にする。
「私は◯◯のとき、△△できる」
これが、あなた専用の翻訳文になる。
診断を活かせなかったのは、理解力の問題じゃない。
「翻訳」という工程があること自体、誰も教えてくれなかった。
結果は、当たっていた。
工程が、抜けていただけ。
素材は、もう手元にある。